コロッケはまず両サイドを削って、残った真ん中を食べるのが私のスタイルやねん。カレーパンもそうすんねん。の説明写真じゃないです。
右奥に写っている彼。そう、このベトナム人青年が本日の主役。
日本語は確実に私より達者です。客あしらいも大将あしらいも高レベル。どて焼きの兄貴弟の場所を変える手捌も華麗。ベトナム人女性スタッフ(妹だと推察)へのフォローも完璧。
恐らく彼は3年後、故郷に帰りハノイの街中にある湖の畔で日式居酒屋をオープンさせるのだろう。開店当初、ベトナム人客から
「なー、フォー置いてーや」とか「バインミーの持ち帰りやらんの?」とか言われ辟易。その後やっぱりベトナム料理もメニューに載せないとやっていけないのかなと焦燥。ある日の閉店後妹に相談。
「明日からフォーランチやろかな」
妹応えて曰く「やりたかったらやったら。」
自問自答すること2秒。
「やっぱり今のスタイル崩さんとくわ」
妹再び応えて曰く「もう二度とダサいこと言わんとってな。」ウインクを残して2階の自室へ。
兄、この晩のビールの味を生涯忘れない。
5年後、私はスピッツベトナム公演を観る為に訪ベト。
終盤に繰り出された【不死身のビーナス】に落涙。
終演後ホアンキエム湖の畔を散策中に【グッドイブニングベトナム】て居酒屋を発見。あくびが終わる勢いでドアを開けるとカウンター内に見たことのある男女。芋焼酎オンザロックを注文後、アテ何にしたろかいなと思案中、男性のどて焼きを操る手捌きを見て確信。森ノ宮の居酒屋におった兄妹やん!
乾杯のベトナム語を調べておく必要がありそうだ。